レポート Report

福住タイヤロックでぎりぎりでQ2へ、野尻が見事な集中力でポール獲得!

開幕戦は予選でのスピードはあったものの、決勝ではそのパフォーマンスを維持するのが難しかった。今回はそれを克服すべくセッティングを見直し午前のフリー走行が始まった。午前の走行は予選と決勝へ向けたセットの確認を行った。いくつかの課題を克服し、順位は4番手。午後の予選の準備は万端だ。

Q1のアタッカーは福住仁嶺。開幕戦では見事1位でQ1を突破したが、今回もトップで野尻智紀につなぎたいところだ。しかし、福住はアタックの周回の1コーナーでタイヤをロックさせてしまう。残り時間を見るともう1周アタックが可能だったが、Q1突破が危うい状況だった。福住は集中しなおし、アタックへ入っていった。タイヤロックの影響が心配されたが、なんとかギリギリの8番手でQ1突破に成功した。

Q2を担当した野尻はとてもプレッシャーがかかる状況だったが、素晴らしい集中力見せセクター1、セクター2とタイムを縮めながら計測ラインを通過。ここでトップに躍り出る。残り時間はあとわずかだったが、まだタイムを縮める可能性がある車両がアタックを続けていた。しかし、野尻のタイムを破る車両は無く、見事ポールポジションを決めた。


鈴木亜久里監督のコメント

「仁嶺が1コーナーでタイヤをロックさせてしまった時は胸が苦しくなったけど、なんとかQ1を突破してくれてホッとした。野尻も車のパフォーマンスを目一杯引き出してくれてポールポジションを獲れたのは良かったね。開幕戦に続いてフロントローからのスタートなので、今回は良い結果を出したいね」

ライアン・ディングル エンジニアのコメント

「Rd.1からセットを変更したので、フリー走行ではロングラン向けのセットメニューの確認を行いました。予選に向けては一発のタイムが出るように調整して挑みました。仁嶺選手はタイヤをロックさせてしまいましたが、とても素晴らしいリカバリーを見せてくれて見事Q1を突破してくれました。戻ってきたタイヤを見たのですが、凄く傷んでいたのに良くタイムを出したと思い感心しました。野尻も見事なアタックでしたが、福住のコメントもQ2に生きました。ボク自身にとって500クラスで初めてのポールポジションなのでとても嬉しいです。明日はポールの有利を生かしてレースをしていきたいです」

野尻智紀選手のコメント

「開幕戦で確認出来た課題を今回ここに来るまでに改善するべくチームともの凄く細かく分析してきました。持ち込んだセットは決勝向けだったと思っていたので予選ではどこまで上位に行けるかは見えていませんでした。しかし、ポールポジションを獲得する事が出来ました。このような車に仕上げてくれたチームに感謝したいです。明日は福住選手とも切磋琢磨してお互いが更に速くなれるように、そしてチームとともに良い結果を出せるように準備していきたいと思います。これからが本当の仕事なので集中して行きます」

福住仁嶺選手のコメント

「フリー走行では前回のレースから変更してきたところが多かったので、車の挙動も改善しなくてはならないところが出てきました。セッティングは少しずつ改善出来て、決勝向けの車の準備は出来たと感じています。予選についてはまだ改善点があると思っていましたがライアンさんと野尻さんが良い方向へ持っていってくれました。Q1の走り出しからバランスは良かったのですが、アタック1周目の1コーナーでタイヤをロックさせてしまい、走れるかどうかわからないぐらいのフラットスポットを作ってしまいました。しかし、残り時間を見るともう1周出来るというので残されたチャンスに賭けました。バイブレーションはとても大きかったのですが、何とかQ1を突破出来るタイムを出せました。Q2は野尻さんが素晴らしいタイムを出してくれて本当に良かったです。明日は良い結果を出せるように準備していきたいです」

見事な連携でフロントローP2を獲得、明日は「優勝を狙っちゃおうかな」

開幕戦は車両のパフォーマンスが非常に高かったものの、予選での失敗やペナルティーによりポイントは獲得出来たものの、満足の行く結果は得られなかった。しかし、同じ富士なので大きな変更はせずこの第2戦に乗り込んだ。

車両のバランスは非常によく、午前のセッションでは4番手のタイムで終える事が出来た。しかしながら、エンジニアは高木真一と大湯都史樹の乗り方の違いを埋めるべく、更にアベレージスピードの高さを求めていた。

予選へ向けてはSUPER GTでの経験が浅い大湯に合わせたセットで挑んだ。ベテランの高木は自分の好みのセット以外でも車両をコントロールするテクニックを持ち合わせているからだ。

Q1を担当した高木は時間をかけてタイヤを暖めてアタックへ入っていった。開幕戦はタイヤチョイスがうまくいかなかったが、今回は合っていたようだ。4番手でQ1を突破し、Q2の大湯につないだ。

開幕戦でQ2を走れなかった大湯は今回がSUPER GT初めての予選のアタックとなった。プレッシャーがかかる中、大湯は冷静に仕事をこなし、見事2番手のタイムを叩き出した。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「JAF-GTに比べるとGT3は車両が重たいにも関わらず、真一と大湯とチームはよくやったと思います。もちろん車とタイヤも素晴らしく、色々なものがうまく噛み合ったと思います。しかし、気を抜かず、明日は良い結果を目指して頑張ります」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「前回のレースのセットが良かったので、そのセットを元に午前のセッションを走りました。高木さんと大湯の車に対するフィーリングの違いがあったので、そこをアジャストしていくのが難しかったです。予選は大湯がドライビングしやすいセットで走ったところ結果として2番手のタイムを出す事が出来ました。明日は決勝に向けてドライバー2人が乗りやすいセットを見つけていきたいと思います」

高木真一選手のコメント

「前回の事もあったのでまずはQ1を突破する事に集中しました。今回は硬めのタイヤでいったのですが、今回のコンディションがボク達の車に合っていたので、Q1はAグループの4番手で通過する事が出来ました。車のバランスも良くて、Q2の大湯もセットの微調整も必要なく、そのまま行けそうでした。前回はQ2へ行けなかったので、今回、大湯は初のアタックになりましたが、素晴らしいタイムを出してくれました。ポールを獲れなかったのは運の差と思うくらい素晴らしい走りで、ポールに匹敵するアタックだったと思います。明日はフロントローからのスタートですが、ボクはフロントローからの勝率が高いので自信を持ってレースに挑みたいです。普段はあまり口に出して言いませんが、明日は優勝を狙っちゃおうかな、と思っています」

大湯都史樹選手のコメント

「前回は予選で走れなかったので今回の予選はちょっと緊張しました。しかし、ミスなく走る事が出来たのは良かったですし、自分の中ではベストを尽くした走行が出来たと思っています。レースへ向けてのセットも確認していますので、明日は期待して見ていただければと思います」

野尻、冷えたタイヤで健闘するも持ちこたえられずスピン

昨日はポールポジションを獲得した8号車、前回のリベンジを果たすべくウォームアップ走行で決勝レースのセット確認を行った。昨日より気温が高くコンディションが変わってしまったので、チームはセットを微調整して決勝に挑んだ。

スタートドライバーは福住仁嶺。福住は2番手の車の動きを見ながらスタートを切り、トップで1コーナーをクリア。ハイペースで後続車を引き離せるかと思ったが、300クラスの周回遅れが出始めたあたりから17号車が背後に迫ってきた。テールトゥノーズで接戦が続くが、福住は隙きを見せず緊迫したレースが続いていた。しかし、ブレーキとタイヤを酷使したせいか、徐々にブレーキのフィーリングが落ちてきてしまい、思うようにコーナーで突っ込めなくなってきていた。

更に300クラスの周回遅れにも引っかかってしまい、15周目のコカ・コーラコーナーで2番手に順位を落としてしまう。17号車の先行を許してしまったが、ペースは悪くなかったのでピットインのタイミングで前に行く作戦を採った。福住は17号車より5周遅くルーティンのピットインを行った。

ピット作業はとても早く、交代した野尻智紀は作戦通り17号車の前に出る事が出来たが、17号車はすぐ背後に迫っていた。野尻は冷えたタイヤで何とか順位を落とさないように慎重且つアグレッシブに攻めたが、タイヤが十分に暖まっている17号車に太刀打ちするのは非常に難しかった。300Rを抜けたところではピッタリと後ろにつけられてしまったが、何とか抜かれないようにBコーナーに入っていったが、立ち上がりでスピンを喫してしまった。そこで立ち往生してしまい、順位を落としてしまった。

再スタートは切れたものの、ポールポジションを獲った車だったので、野尻としてはその車を何としても優勝に導きたいという気持ちが強かったと思うが、難しいレースとなってしまった。ポイントは獲得出来なかったが、車のバランスはよく、セッティングの方向性も見えてきたので、次の鈴鹿に期待したい。


鈴木亜久里監督のコメント

「十分に暖まっているタイヤでは非常に良いペースで走れていたけど、冷えたタイヤで順位を守り抜こうとするのはとても難しい事。タイヤがコンディションに合っていたかどうかも関係があるかも知れないので、次に向けて解析してまたトップ争いをしたいね」

ライアン・ディングル エンジニアのコメント

「昨日のロングランのセットアップの続きをやっていました。野尻が前半でタイヤのスクラブ、仁嶺が後半セットの微調整を行いましたペースは良さそうだったので、作戦は立てやすかったです。しかし、野尻はコールドタイヤで内圧も上がらない状態だったので後続車を抑えるのは難しかったかも知れません。次回は何とか優勝したいですね」

野尻智紀選手のコメント

「とても残念な結果になってしまいました。次は必ず挽回して良い結果につなげられるように頑張ります」

福住仁嶺選手のコメント

「ポールからのスタートでとてもプレッシャーもありましたが、ロングランのセットも悪くなかったので自信を持っていきました。ピックアップやタイヤが暖まるまでどのくらい時間がかかるのか不安でしたが、一番前からのスタートだったので、割と早くタイヤは暖まったし、ダウンフォースも多く使えた感じです。途中、300クラスの処理に失敗して17号車に抜かれてしまいましたが、ほぼ同じペースで走る事が出来たのでまだチャンスはあると思っていました。野尻さんは不運でしたが、車の状態は非常に良いので次回は何とか良い結果につなげたいです」

アンダーステアに苦しみながらも3位表彰台を獲得

開幕戦は後方からのスタートだったが、今回はフロントローからのスタートで車のセッティングも良さそうだ。高木真一、大湯都史樹の2人は良い結果が望めそうだ、と表情も明るい。

スタートは高木。予選上位4台のうち、3台は車重が軽いJAF-GT。スタートはその軽さを武器に高木は苦しめられた。1周目の100Rまでに4番手まで順位を落としてしまう。

タイヤが暖まるまでは車重の軽いJAF-GTには有利と言えるだろう。ベテランの高木はそこから離されずトップ集団に食らいついていく。しかし、周回を重ねるに連れて操縦性が徐々に悪くなってきてしまう。アンダーステアが出てきてしまったのだ。15周目の1コーナーでは5番手に順位を落としてしまう。高木は難しい状況でもそれ以上順位を落とさずに周回を重ねる。

28周目にルーティンのピットインを行い、大湯に交代。大湯は11番手でコースに復帰。他車のピットインもあり、34周目には4番手まで順位を挽回。大湯はルーキーながらもうまく500クラスを抜かせ、速いペースで周回を重ねた。

徐々に3番手の車に追いつき、38周目の1コーナーで3番手に浮上。2番手の車に追いつくには少々差が開いてしまったが、そのまま危なげない走りで3位表彰台に導いた。次回の鈴鹿はテストでもとても良いセッティングが見つかったのでJAF-GTに一矢を報いたい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「JAF-GTとは差がありすぎだったね。GT3ではとトップだったので、完成度は高かったと思います。次回の鈴鹿は我々の車もなかなか良さそうなので、JAF-GTと対等にレースが出来るように頑張ります」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「ウォームアップからアンダーの症状が出ていて、レースに向けて改善したつもりだったのですが、改善しきれませんでした。苦しいバランスでしたが、2人ともプッシュしてくれて、何とか3位になれたと思います。ドライバーに感謝です。鈴鹿はテストで良い結果が出ていますので、その時のコンディションに上手く合わせられれば良いところへ行けると思います」

高木真一選手のコメント

「もうちょっとイケると思ったんですけどね。どこで何がズレたかわからないんですけど、気温も高くなって、そこに合わせきれなかったというのもありましたが、アンダーステアが強くなってしまいました。JAF-GT勢とはあんなに差があるとは思っていなかったのでそれが誤算でした。硬めのタイヤで行ったので暖まれば何とか付いていく事が出来たのでとにかく諦めないように走り、大湯につなぎました。大湯はそれに応えてくれて何とか3位になれました。次回の鈴鹿はテストで良い結果が出ているので、レースでも良い結果が出るように準備していきたいです」

大湯都史樹選手のコメント

「思った以上に苦しくて、当初は予選より決勝の方が良いと思っていました。タイヤに合わせたセットアップが上手く出来なかったのが苦しかったです。そんな中でもブリヂストンさんは良いタイヤを作ってくれましたが、コンディションに合わせきれませんでした。今回の結果でウェイトを積まされますが、次回の鈴鹿は良い状態で行けると思いますので精一杯戦って良い結果を出したいです」

Round.2 / 2020