レポート Report

タイミング悪く下位に沈むが、ポテンシャルは高いので明日は上位を狙う

昨年は熊本、大分を襲った大震災によりオートポリスでレースが行われず2年ぶりの開催となった。サーキットやその周辺の道路にも大きな被害が及んだが、関係者の皆さまのご尽力により開催する事が出来た。またここでレースを行える事に感謝し、その為にも良いレースを皆さまにお魅せしたい。

朝のフリー走行は野尻智紀がセットアップを進めていった。主に決勝を見据えたセットの確認を行い、小林崇志に変わってからは予選のセットを進めていった。二人のタイムは非常に良く、チームはポールポジション争いも出来る期待があった。

Q1のアタックは小林。セッション後半にコースインしてタイヤを暖め次の周回にアタックを開始。そのアタックの周回で他車に引っかかってしまい、次の周回に再度アタックする事になった。しかし、前方で他車がコースアウト、イエローフラッグが振られ、完全なアタックを敢行する事が出来なかった。Q2に進出する事は出来ず、明日は14番手からスタートする事になったが、車のバランスは非常に良いので順位を上げて大量ポイント獲得を目指したい。


鈴木亜久里監督のコメント

「前後の間合いを取るのが難しくて集中力を維持するのが難しかったかも知れない。でも車のバランスは良いから明日は集中力を切らさずに最後まで走り切る事が出来れば良いポジションになれると思う」

星学文エンジニアのコメント

「朝のフリーは気温が低いコンディションでのコンパウンド、セットの確認を行いました。ある程度決勝セットの確認が出来てから予選のセットに入りました。非常にバランスも良く、ポールポジション争いも出来るような手応えがあったので、午前から午後にかけては大きなセット変更を行いませんでした。Q1は小林がトラフィックを上手く処理出来なかったので、次の周回に再度アタックする事にしましたが、他車のコースアウトもあり十分なアタックが出来ませんでした。車のバランスは良いので、明日は1台でも多く抜いてポイントを獲得したいです」

野尻智紀選手のコメント

「予選の結果は凄く残念でした。しかし、今回NSX勢は非常に好調なので、順位を上げる事は出来ると思っています。どこまで順位を上げられるかは、ボク達がどこまでギリギリのところで走れるかにかかっていると思います。しかしながら他車と接触しないように十分気を引き締めていきたいと思います」

小林崇志選手のコメント

「車のバランスは非常に良かったのですが、アタックの位置取りがうまく行かなくてこの順位になってしまいました。予選前は、Q1は容易に突破出来るポテンシャルはありましたし、Q2を走れていればポール争いも出来るというフィーリングもあったので残念です。明日は何とか追い上げて挽回したいです」

初めてのコースでウォーキンショーがQ1突破し、高木がそれを活かして予選4位

今年から加入したショーン・ウォーキンショーは、第1戦の岡山、第2戦の富士は公式テストで事前に走行する事が出来たが、ここオートポリスは今朝のセッションで初めて走る事になった。序盤は高木真一がセットの確認を行い、その後はショーンが慣熟走行する予定だったが、20周ほどしか出来なかった。しかし、ショーンの学習スピードは早く、高木と遜色ないタイムをすぐに叩き出した。

チームはショーンがQ1を突破出来ると判断し、Q1はショーンにステアリングを委ねた。ショーンはセッション半ばにアタックを行い、その時点で4番手のタイムを叩き出した。残り時間も少なかったので、チームはそこでタイムアタックを終了したが、タイムを更新する車が多く、最終的にはQ1突破ギリギリの14番手でショーンは無事任務を果たした。

続くQ2は高木がアタック。高木はFIA-GT3勢ではトップの4番手のタイムを記録したが、JAF-GT勢には届かなかった。明日はJAF-GT勢に離されずにレースを展開し、表彰台を狙いたい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「ショーンも真一もよく頑張った。明日はJAF-GTに離されないようにレースを戦っていく事がポイントだね。何とかJAF-GT勢を崩したいね」

安藤博之エンジニアのコメント

「このコースはショーンが初めてだったので、高木さんに予選のセットを進めてもらった後にショーンに沢山走ってもらおうと思っていました。サファリでは決勝のセットを進め予選になりました。午前のショーンのタイムを見たところ、何とかQ1は突破出来ると判断出来たので、ショーンに行ってもらいました。Q1はギリギリで通過したものの、Q2で4番手を確保出来、予選の戦い方は上手く出来たと思います。決勝のセットも良いデータが取れているので、明日のウォームアップで再確認してレースに挑みたいです」

高木真一選手のコメント

「ショーンがギリギリ頑張ってくれて本当に良かったです。オートポリスを走るのは今日が初めてで、今朝は20周もしてなかったですし、Q1のデータを見たらアンダーが強かったので、あの状態で良くタイムを出してくれたと思います。ショーンのデータを見てQ2までに微調整をしてもらいました。アンダーはわずかに解消出来たものの、まだまだ強く症状が出ていたので微調整が出来て良かったです。明日はボク達のレースのセットは非常に良いので、きっと良いレースをお見せ出来ると思います」

ショーン・ウォーキンショー選手のコメント

「予選は何とか上手くいきました。車のバランスも向上していると思います。明日、ボク達は非常に良いポジションからスタート出来ますが、トラフィックに注意する事が非常に重要だと考えています。しかし、タイヤの持ちも良さそうなので良いレースが出来ると思います」

不運の連鎖で残念なリタイア

決勝日は午前から気温が高く、30℃を超える予報もあり、レースでは路面温度の変化が気になるところだ。

ウォームアップでは大きくポジションを上げる事が出来るように新しいセットを試してみた。しかし、野尻がセットを確認中に車は突然ランオフエリアに入り止まってしまう。無線の野尻からのコメントによると、電気系統のトラブルのようだ。

ウォームアップ走行終了後、車はすぐにピットに戻されトラブルと思われる箇所のパーツを交換した。車は何とかスタート前にエンジンがかかるようになったものの、グリッドに並ぶ事は出来ずピットスタートとなった。

今回は小林がスタートを担当した。全車がスタートを切った後にピットスタートした小林は慎重に周回を重ねていったが、3周目の最終コーナー手前で小林は300クラスの車両をアウト側から抜いて頭ひとつ前に出たが、イン側にいた300車両がはらんできて接触されてしまった。その勢いで小林はスピンしてしまい、そこへ後続車が突っ込んできてしまった。車両は走行不能になり、残念なリタイアとなってしまった。


鈴木亜久里監督のコメント

「予選から運がなかった。車にスピードがあっただけに最後まで戦いたかったね。応援、ご支援下さった皆さまには本当に申し訳ない気持ちです。次戦までにテストがあるので、何とか良い流れに持っていけるように頑張ります」

星学文エンジニアのコメント

「スタートのポジションが後方なので、パフォーマンスを上げる為にウォームアップでは新たなセットの確認をしていましたが、野尻が走行している時にエンジンが止まってしまいました。原因は分かっていませんが、トラブルの原因と思われる部品を交換し、グリッドに間に合わなかったものの何とかピットスタートをする事が出来ました。しかし、3周目にリタイアする事になってしまい残念です。この週末は全体的に流れが良くなかったと思います。次回からは上手く修正出来るように頑張ります」

野尻智紀選手のコメント

「結果は凄く残念でした。ここにきてNSXのポテンシャルも上がってきてはいますが、まだNSX勢の中でトップになった訳では無いですし、やるべき事は見失わないようにしていかなければなりません。こういう結果が出てしまうと、皆んなのモチベーションが下がってしまう事もあると思いますが、ドライバーとして皆んなを引っ張って行く事も自分の仕事だと思うので、次回に向けてリセット出来るように行動していきたいと思います。また、皆んなの力を100%出せるように雰囲気を作っていきたいと思います」

小林崇志選手のコメント

「スタート直前のトラブルによりピットスタートになってしまいました。300クラスの集団も抜いて行かなくてはならなかったのですが、3周目の最終コーナー手前でスペースを空けて抜いていったのですが、その車両がはらんできてしまって後部に接触されてしまいました。週末は流れが悪くて、それを変える事が出来ませんでした。次回までに色々な事を見直して、次につなげていきたいと思います」

JAF-GTには届かなかったが健闘の3位表彰台

20分のウォームアップ走行では、レースセットの確認とアジャストを行いスタートを待った。

今回もスタートドライバーは高木真一。高木は上手くスタートを切り、1コーナーでアウト側からJAF-GTの1台をパス。3番手で1周目のストレートを通過した。しかし、3周目にセーフティーカーが入り、12周までスロー走行になった。

ここでタイヤを温存出来た高木はその後もタイヤを労り、3番手をキープしながらレースを続けた。30周目には他車のルーティンのピットインもあり2番手に浮上。そして34周目にルーティンのピットインを行った。

タイヤを温存しながら走った高木は片側のタイヤ交換だけで走りきれると判断しチームに伝えた。チームは左側の2輪のみ交換してショーンをコースに送り出した。見た目の順位は3番手だったが、ピット作業の短縮に成功したので、実質1番手でコースに復帰する事が出来た。

ショーンは昨日初めてこのコースを走ったにもかかわらず、何度もレースをした事があるような走りでJAF-GTとデッドヒートを繰り広げた。しかし、JAF-GT勢のペースは1ランク上で、抑え続けるには限界があった。45周目には3番手にドロップしたものの安定したペースで走り切り、今季初の表彰台を獲得した。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「やはりJAF-GT勢が速かったね。あれを抑えるのは難しかったと思う。ショーンも初めてのサーキットで、レース前は30周くらいしか走ってないのによく頑張ったと思う」

安藤博之エンジニアのコメント

「ウォームアップでは昨日出したレースセットを少しアジャストしてレースに挑みました。高木さんスタートで、前半は出来るだけ長く走り、前がクリアになったところで前車との差を縮める作戦でした。ルーティンのピットインまでは良いペースで走る事が出来て、ショーンはトップでコースに戻る事が出来ました。今後はもう少しJAF-GT勢との差を縮められるように改善したいと思います」

高木真一選手のコメント

「ここはJAF-GTが速いのは分かっていて、そんな中で予選も4番手、決勝のペースも良かったので、タイヤ無交換とか色々と作戦を考えていました。しかし、いざレースが進行するとギリギリだったので、車もオーバーステア気味になりかけていたので、左側だけ交換しようという判断をしました。ピットストップの時間も短くできたので、おかげでショーンもトップでコースに復帰する事が出来ましたし、初めてのコースだったのに良く走れたと思います。今回は3位の実力の車だったと思いますが、それをきちんとゴールに導けたのは良かったと思います。ショーンは本当に良く頑張りました」

ショーン・ウォーキンショー選手のコメント

「パーフェクトでは無かったけど、3位になれて良いレースが出来たと思います。チームが立ててくれた戦略や、タイヤのマネージメント力で表彰台に立てたと思います」